日本での永住を申請する外国人が、作成・執筆・収集する書類とは?

2023.01.05

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永住を申請する外国人は、身元や収入、職業などを裏付けるための証明書類を集める他、自分で記載して作成する書類も提出しなければなりません。具体的には、どのような書類を作成する必要があるのでしょうか。このページで解説していきます。


■永住許可申請書

まずは、永住申請のメインの書類として位置づけられる永住許可申請書についてです。

「国籍・地域(Nationality/Region)」には、現在の国籍名を書き記し、「生年月日(Date of birth Year Month Day)」には、西暦を使って記載します(帰化許可申請書の生年月日は和暦で書くので、その点が違います)。

「氏名(Family name Given name)」の欄は、ご自分のパスポートに書かれている通りに書いてください。カタカナなどの日本語表記でなくても構いません(その点も帰化許可申請書と異なります)が、東アジアの漢字圏の方は、漢字表記の氏名が望ましいです。

「性別(Sex Male/Female)」「出生地(Place of birth)」「配偶者の有無(Marital status)」は、場合によってはややデリケートな個人情報となりますが、出生証明書やパスポートなどに従い正確に記載します。

「職業(Occupation)」は、具体的な会社名までは必要なく、「会社員」「会社経営者」などで十分です。「本国における居住地(Home town / city)」は、祖国での住所や本拠の所在地を書いてください。市町村名までで止めて十分です。

「住居地(Address in Japan)」は、日本国内での住所を住民票に従い、地番やアパート・マンションの部屋号数まで書いてください。「電話番号(Telephone No.)」「携帯電話番号(Cellular Phone No.)」も、出入国管理当局の職員から問い合わせがあるときに連絡が入りますので、正確に書いておきます。

「(1)番 号(Passport Number)「(2)有効期限(Date of expiration Year Month Day)」は、いずれもパスポートのものです。「現に有する在留資格(Status of residence)」「在留期間(Period of stay)」「在留期間の満了日(Date of expiration Year Month Day)」「在留カード番号(Residence card number)」については、手元の在留カードに記載されているとおりに記載します。

犯罪を理由とする処分を受けたことの有無(Criminal record (in Japan / overseas))」では、日本だけでなく外国も含めて過去に犯罪歴があるかどうかが問われています。「永住許可を申請する理由(Reason for applying for Permanent Resident)」には、「今後も末永く、安定して日本に居住し続けるため」など、1文で端的に書けば十分です。詳しくは、永住申請理由書に書きましょう。

「上記と異なる国籍・地域,氏名,生年月日による出入国の有無(Past entry into/departure from Japan with nationality/region, name and date of birth different from above-mentioned)」では、今まで書いた個人情報とは異なる情報で出入国したことがあるかが問われています。たとえば、二重国籍状態であった場合や婚姻や養子縁組などで氏名が変更になっている場合です。職員が過去の出入国履歴を調べるときに、同一人物であることを把握する目的ですので、余計な疑いを生じさせて、審査が長引いたり不許可になったりしないよう、正直に書くのが身のためです。

「直近の入国年月日(The latest date of entry)」と「直近の出国年月日(The latest date of departure)」もパスポートを元に正確に書きましょう。矛盾点があると審査が長引くことがあります。

「経歴(Personal history)」には、直近の入国以降の学歴・職歴を記載します。


■写真

縦4cm×横3cmの本人の証明写真を1葉用意し、その裏面には氏名を記入してから、申請書に貼り付けます。帽子などはかぶらず、正面を向いて撮影したもの、背景や影がないもの、鮮明に撮影されたものでなければなりません。そして、申請書の提出日より3か月以内に撮影した写真を使うようにしましょう。なお、16歳未満の方が申請する場合、写真の提出は不要です。


■申請理由書

永住の申請理由書という作文を自由形式で書きます。だいたい1500字~3000字(A4用紙2枚程度)のボリュームで、何を書くかは自由ですが、出入国管理当局の職員の関心事に合わせて書くのが、永住許可の確率を挙げるコツです。外国語で書く場合は、日本語翻訳文(翻訳者の署名捺印付き)も添付しなければなりません。申請理由書について、詳しくは別のページで解説しています。


■身分証明の資料

申請人を含む家族全員(世帯)の住民票を提出します。マイナンバー(個人番号)の印字は無しのものを発行してもらいましょう。


■職業や所得、納税状況に関する資料

勤務先から在職証明書を発行してもらい、さらに年金や健康保険料、税金の納付状況を示す資料を提出しましょう。できれば、銀行口座の通帳のコピーや残高証明書なども提出できると有利です。


■身元保証人に関する書類

身元保証人の身分証明として在職証明書と住民票、収入証明として過去1年分の課税証明書などを提出します。永住申請の身元保証人については別のページで詳しく解説しています。※永住申請において在留歴の条件が短縮される在留資格保有者については除外。


■補足資料

国内に不動産を所有していれば、その登記事項証明書を添付しておきましょう。もし、国や地方自治体など公共機関からの表彰状、感謝状、叙勲など、日本への貢献を証明する書類があれば、併せて提出するのが望ましいです。


■手数料

永住が許可された場合に、8,000円の収入印紙の購入(納付)が必要となります。