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外国人の中学生が必要な「留学」ビザについて

2021.08.14

カテゴリ 在留資格の手続きの種類

在留資格「留学」 中学生の留学のための在留資格申請について

日本政府は留学生30万人受け入れ計画を打ち出し、現在(2021年1月 時点)では、約31万人の留学生が日本に在留しています。

留学生の大部分は、日本語学校生、専門学校生、大学生、大学院生であり、在留資格「留学」の対象は高校生まで認められていましたが、2014年1月からは在留資格「留学」の対象に中学生及び小学生も加えられました。

日本語学校生、大学生、大学院生に関しては、在留資格申請には、ある程度ノウハウも蓄積されていると思いますし、インターネットで検索すると色々な情報が取得できると思いますが、中学生以下の在留資格申請については、インターネットを検索してもあまり情報が得られないのではないかと思われます。

本コンテンツでは、一般的にはあまり情報が出回っていない外国人中学生のための在留資格「留学」の申請について説明させていただきます。

中学生の在留資格「留学」の申請は、大学生や日本語学校生のための在留資格を取得するよりも難易度も高く、求められる書類の数も膨大です。

では、必要書類を説明していきます。

①在留資格認定証明書交付申請書

入管庁のHPから取得できます。在留資格は数十種類もありますので、該当する在留資格認定証明書交付申請書を選択してください。

留学に特有の記入項目としては、

・就学年数(小学校~最終学歴)

・日本語能力

・日本語学習歴

・滞在費の支弁方法等

・経費支弁者

・卒業後の予定

などがあります。

それでは、まず留学生(中学生)を受け入れる中学校が必要な書類を説明していきます。

※本コンテンツでは私立の中学校を想定して説明をしていきます。

・登記事項証明書

・学校のパンフレット

・学生募集要項

・入学許可証

・入学後の教育計画書

・留学中の生活管理の指導計画書

・当該留学が交換留学の場合は姉妹校の学校案内等

・学校の財務状況を証する書類

・留学経緯書

※提出書類は学校ごとに異なりますので、詳しくは弊所にお問い合わせください。

受け入れを実施する中学校は、上記の書類の提出の他に入管庁に対し、下記のことについて説明をする必要があります。※説明内容は個々のケースによって異なります。

・当該生徒の滞在予定期間

・卒業後の予定

・日本における生活指導及び監護責任者の情報

・週間授業時間

・卒業するまでに要する年月 など

次に申請人(留学を希望する中学生)に関する提出書類について説明していきます。

※すべての書類に日本語訳が必要です。

※本コンテンツでは中国籍の中学生を例にして説明していきます。

・証明写真

・パスポートのコピー ※写真のページ

・出生に関する書類 例:出生医学証明書、出生公証書、

・家族(特に両親)との関係性を証する書類 例:家族関係公証証

・戸口簿 ※日本における住民票兼戸籍簿のようなもの

・居民身分証 ※IDカードと同様の性質

・小学校の通信簿

・留学を希望する理由を説明した文書

他に入管庁として問われるものとしては、

・出生地

・同伴者の有無

・現住所

・査証申請予定地

・入国予定港

・入国予定日

・直近の出入国日

・来日回数

・日本語能力 など

申請人(中学生)の両親に関する書類及び情報も求められます。

申請人以上に申請人の両親についても入管庁にとっては重要な審査対象となります。

※申請書類をすべて揃えることができた=許可 ということにはなりません。

ご両親の中には審査を有利に進めようとするために、審査前に友人等に頼んで、自身の銀行口座に多額の金を振り込んでもらい、審査後に友人等にお金を返還するということをしようとする方が、おられますが、審査に有利に働くどころか、審査結果が高確率で不許可になる原因にしかなりませんので、左記方法を取ることは絶対にやめてください。

申請人のご両親について提出が必要な書類を説明していきます。

※すべての書類に日本語訳が必要です。

・パスポートのコピー

・履歴書

・在職証明書

・納税証明書

・銀行口座の履歴

・留学先の中学校を知ることとなった経緯を説明する文書

・経費支弁書 など

以上が、中学生が留学する際に必要な在留資格「留学」の申請に必要な書類と情報になります。もっと、詳細がお知りになりたい方はお気軽に弊所にお問い合わせください。

【コラム】

本コンテンツで取り上げている中学生に関してはあまり関係ない話ですが、最近、「偽装結婚」以上に「偽装留学」が問題となっており、入管庁も留学に関する在留資格申請に対して厳しく審査を実施しております。

偽装留学」という言葉は、あまり馴染みが無いかもしれませんが、偽装留学の定義を分かり易く表現すると、本来は留学を目的とした来日であるはずなのに、学業はそっちのけで、仕事ばかりしている在留状況のことを言います。

一般的に日本語学校の学生や大学生等は「資格外活動許可」を取得することによって、週28時間以内であればアルバイト等での就労をすることが可能となります。しかし、「偽装留学」状態の外国人はフルタイム以上の時間の就労をし、学校にはほとんど行っていないという現状があります。

このような在留状況であれば、在留資格の更新はできなくなりますが、彼らもそのことは知っており、在留期間満了後は不法滞在者となるケースも多いです。

留学生の中には「偽装留学」するつもりで来日したのではなく、本国で悪質な留学斡旋ブローカーから多額の借金を背負わされる形で騙されて来日し、不法就労・不法滞在する以外の選択肢が無い状況の方も存在しているようです。