配偶者ビザが不許可になるケースと再申請の流れ|専門家が解説【広島】
配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)の申請は、法的に結婚が成立していれば自動的に許可されるものではありません。入管(出入国在留管理庁)は偽装結婚防止を目的として書類を厳格に審査しており、申請内容によっては不許可となるケースがあります。
特に注意が必要なのは、一度不許可になると次回申請の審査がさらに厳しくなるという点です。このページでは「不許可になりやすいケース」と「不許可後の再申請の進め方」を、専門家の視点で詳しく解説します。
- 配偶者ビザが不許可になりやすい具体的なケース
- 各ケースで入管が疑う理由と対処のポイント
- 不許可になった後の再申請の流れ(ステップ別)
- 再申請で気をつけるべき注意点
- 専門家に相談すべきタイミング
配偶者ビザが不許可になりやすいケース一覧
入管の審査では主に「①真実の婚姻であること」「②安定した婚姻生活が継続できる経済基盤があること」「③これまでの在留状況に問題がないこと」の3点が厳しくチェックされます。以下のケースに該当する場合、審査のハードルが高くなる傾向があります。
不許可になると次回申請はより困難に
一度不許可になると、入管は「改善が見られない案件」として次回の審査を一段と厳しく行います。自己判断で再申請を繰り返すことは避け、不許可理由を正確に把握した上で対策を立てることが重要です。
- 夫婦の年齢差が大きい(目安:10歳以上で要注意、20歳以上でリスク大)
- 結婚紹介所・マッチングアプリ・SNSでの出会い
- キャバクラ・スナックなど水商売の場での出会い
- 交際期間が極端に短い(数週間〜数か月でのスピード婚)
- 実際に会った回数が少ない(1〜2回程度)
- 日本人配偶者に外国人との離婚歴がある
- 外国人配偶者に日本人との離婚歴がある
- 日本人配偶者の年収が低い(目安:200万円以下で要注意)
- アルバイト・派遣社員など雇用が不安定
- 自営業・会社経営者で役員報酬を低く設定している
- 夫婦ともに無職または収入がゼロ
- 外国人配偶者の過去の在留状況に問題がある
- 資格外活動・オーバーステイの前歴
- 申請書類に矛盾・虚偽がある
- 夫婦間での事実認識のずれ(電話調査で発覚するケースあり)
各ケースの詳細と対処ポイント
年齢差が大きい場合
実務上、年齢差が10歳を超えると審査が厳しくなる傾向があり、20歳以上になるとさらに不許可リスクが高まります。入管は大きな年齢差を「介護目的」や「在留目的の便法」とみなす懸念材料のひとつとして捉えます。
対処のポイント
- 出会いから現在に至るまでの交際経緯を時系列で詳細に説明する
- 2人で撮影した写真(旅行・食事・日常場面など多様な場面)を豊富に用意する
- LINEや手紙などのコミュニケーション記録を残しておく
- 双方の両親が結婚を知っており、賛同していることを示す(同意書・家族写真など)
結婚紹介所・マッチングアプリ・SNSでの出会い
結婚紹介所を通じた出会いは、知り合ってから結婚までの期間が短くなりやすく、また共通言語を持たないケースも多いことから、偽装結婚を疑われやすい類型のひとつです。一方で、結婚紹介所は「結婚を前提として」出会いを提供する場ですので、適切な立証ができれば許可取得は十分可能です。
対処のポイント
- 利用した結婚紹介所の概要・登録条件・規模感などを資料として提出する
- 出会いから交際、婚姻に至った経緯を丁寧に説明した理由書を作成する
- 「なぜその人と結婚を決意したか」を具体的なエピソードで説明する
- 写真・通信記録・両親の同意書など補強資料を充実させる
キャバクラ・スナック等の水商売の場での出会い
水商売の場での出会いは、「客と従業員」という関係性から、入管が婚姻の真実性に疑義を持ちやすい傾向があります。これは出会いのきっかけ自体を問題視するのではなく、「偽装結婚のルートとして利用されるケースがある」という実績データに基づく審査傾向です。
対処のポイント
- 出会いの場を正直に申告し、その後の交際に至った自然な経緯を丁寧に説明する
- 出会い後の交際実態(写真・連絡履歴・共に過ごした記録)を充実させる
- 隠蔽は絶対にしない(虚偽申請は最も重大な不許可理由になる)
- このケースは専門家への早期相談が特に有効です
離婚歴がある場合(日本人側・外国人側いずれも)
日本人配偶者に外国人との離婚歴がある場合、入管は「配偶者ビザの不正取得に関与していないか」という観点でより注意深く審査します。外国人配偶者に日本人との離婚歴がある場合も同様で、「在留目的での婚姻ではないか」と疑われることがあります。国際結婚での離婚・再婚を繰り返しているケースは特に厳しく審査される傾向があります。
対処のポイント
- 過去の婚姻・離婚の経緯を事実通り正直に申告する
- 前婚との離婚理由と、現在の婚姻の真実性を分けて丁寧に説明する
- 現在の夫婦の交際実態を多面的に立証する
- 離婚が成立する前から交際を開始していたケースは特に注意が必要
日本人配偶者の年収が低い場合
入管は「安定的・継続的に夫婦で生活できる経済基盤」があることを確認します。具体的な年収の基準は公表されていませんが、実務上は年収200万円を下回ると不許可リスクが高まるとされています。ただし、貯蓄・親族からの経済的支援・就職内定などを組み合わせて総合的に判断されるため、一律に「〇〇万円以下は不可」ということではありません。
対処のポイント
- 親族からの経済的支援がある場合は、その事実を証明できる資料を添付する
- 就職内定がある場合は内定通知書・雇用契約書を提出する
- 貯蓄・資産がある場合は通帳・残高証明書を用意する
- 自営業・会社経営者は役員報酬の引き上げを検討する
- 外国人配偶者側が就労可能であれば、その見込み収入も示す
不許可になったら:再申請の流れ(ステップ別)
在留資格認定証明書交付申請(海外から呼び寄せるケース)を自分で行い不許可になってしまった場合、まず落ち着いて以下のステップで対処することが重要です。焦って同じ内容で再申請しても、同じ結果になる可能性が高いため、原因究明と対策立案が先決です。
入管から「不交付通知書」が届きます。記載内容は「申請内容に信ぴょう性が認められない」など曖昧なことが多く、この段階では具体的な理由はわかりません。通知書は大切に保管してください。
申請した入管に出向き、審査を担当した審査官と面談して不許可理由を確認します。これは原則1回だけ行うことができます。身元保証人である日本人配偶者、または申請人である外国人配偶者が出向く必要があります。ただし、申請内容に虚偽があると疑われているケースでは、詳細を教えてもらえないこともあります。
不許可理由が確認できたら、専門家に相談することを強くお勧めします。面談では結婚の経緯・婚姻手続きの確認・不許可理由の分析・再申請の方向性について詳しくヒアリングを行い、再申請戦略を立てます。
不許可理由を踏まえて、申請書・質問書・結婚理由書など必要書類を一から再構成します。単純に書き直すのではなく、「なぜ不許可になったか」「どう説明すれば疑義が晴れるか」を意識した戦略的な書類作成が求められます。
作成した申請書類の内容をご夫婦で確認し、署名・押印を行います。書類間の整合性が非常に重要です。内容に矛盾があると、虚偽申請と判断されるリスクがあります。
書類が整ったら、管轄の入管窓口またはオンラインで申請します。審査期間は一般的に3か月程度(認定申請の場合)が目安ですが、案件の複雑さや入管の混雑状況によって変動します。審査中に追加書類の提出を求められる場合もあります。
入管からの通知を受け取り、結果をご確認いただきます。許可の場合は在留資格認定証明書を海外の外国人配偶者に送付し、現地の日本大使館で査証申請の手続きへと進みます。
審査期間の目安(参考)
- 在留資格認定証明書交付申請(海外から呼び寄せる場合):全国平均で約72.9日(2024年1〜3月時点)。実務上は地域によって3〜4か月かかるケースもあります。
- 在留資格変更許可申請(国内で別ビザから変更する場合):全国平均で約37.4日(同時点)。
- ※審査期間は出入国在留管理庁が公表する実績値であり、個々の案件・申請時期・管轄入管によって大きく異なります。最新の処理期間は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。
再申請で絶対にやってはいけないこと
虚偽申請は最も重大な不許可・取消理由になります
審査で不利な状況にあっても、虚偽の内容を申請書類に記載することは絶対に禁止です。実務上、虚偽申請が原因で不許可になるケースは非常に多く報告されています。虚偽申請が発覚した場合、単に不許可となるだけでなく、在留資格の取消しや今後の申請への深刻な影響が生じるリスクがあります。
- 出会いの場(SNS・結婚紹介所など)を「友人の紹介」と偽るのは厳禁
- 同居の事実がないにもかかわらず、同居していると記載しない
- 実際の年収・収入と異なる金額を申告しない
- 夫婦間で申告内容(出会い時期・訪問回数など)をすり合わせておく(入管は電話調査や実態調査を行うことがあります)
不利な事情は「隠す」より「説明する」
年齢差・結婚紹介所・離婚歴など、審査上不利に見える事情があっても、それを隠蔽するより正直に申告した上で丁寧に説明するほうが結果として許可取得に近づきます。不都合な事情こそ、専門家に早めに相談することで適切な説明・立証の方法を検討できます。
よくある質問(FAQ)
一度不許可になった方は、不許可相談ページもご覧ください。
まとめ・次にやること
配偶者ビザの申請は、真実の結婚であっても書類の準備が不十分であれば不許可になることがあります。また、一度不許可になるとその後の申請ハードルが上がるため、最初の申請で確実に許可を得ることが最善の道です。
不利な事情があるケース、すでに不許可になってしまったケースは、一人で抱え込まず、配偶者ビザに詳しい専門家にお早めにご相談ください。
年齢差・結婚紹介所・離婚歴・年収不安・不許可後の再申請など、配偶者ビザ申請に不安のある方は、まずはご相談窓口からお気軽にお問い合わせください。お電話でのヒアリングから対応しております。
記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/permanent/
広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/work/
広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/businessmanagement/
広島帰化申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/naturalization/
記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所 「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
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広島外国人ビザ相談センター https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター https://eightlinks.link/marriage/
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