【完全図解】留学ビザ完全ガイド|中学生の申請・資格外活動許可・卒業後の就職ビザ変更を徹底解説
この記事で分かること
在留資格「留学」は、日本の大学・専門学校・日本語学校だけでなく、2014年1月から中学生・小学生も対象になりました。留学生は資格外活動許可を取得すれば週28時間までアルバイト可能で、卒業後は就労ビザまたは特定活動ビザ(就職活動)への変更が必要です。
この記事では、中学生の留学ビザ申請、留学生のアルバイト(資格外活動許可)、卒業後の進路とビザ変更、中退時の対応まで、留学ビザに関するすべての重要情報を詳しく解説します。
在留資格「留学」とは
在留資格「留学」は、日本の教育機関で学ぶ外国人に交付される在留資格です。日本政府は留学生30万人受け入れ計画を打ち出し、現在では約31万人の留学生が日本に在留しています。
留学ビザの対象者
留学生の大部分は、日本語学校生、専門学校生、大学生、大学院生であり、在留資格「留学」の対象は高校生まで認められていましたが、2014年1月からは中学生及び小学生も対象に加えられました。
- 小学生(2014年1月から)
- 中学生(2014年1月から)
- 高校生
- 専門学校生
- 大学生
- 大学院生
- 日本語学校生
中学生の留学ビザ申請
中学生の在留資格「留学」の申請は、大学生や日本語学校生のための在留資格を取得するよりも難易度も高く、求められる書類の数も膨大です。
中学生の留学ビザは難易度が高い
一般的にはあまり情報が出回っていない外国人中学生のための在留資格「留学」の申請について、詳しく説明します。
受け入れ中学校が準備する書類
※本セクションでは私立の中学校を想定して説明します。
学校側が説明する必要がある事項
受け入れを実施する中学校は、上記の書類の提出の他に入管庁に対し、下記のことについて説明をする必要があります:
- 当該生徒の滞在予定期間
- 卒業後の予定
- 日本における生活指導及び監護責任者の情報
- 週間授業時間
- 卒業するまでに要する年月
※ 説明内容は個々のケースによって異なります
申請人(中学生)が準備する書類
※本セクションでは中国籍の中学生を例にして説明します。
※すべての書類に日本語訳が必要です。
入管庁が確認する情報
- 出生地
- 同伴者の有無
- 現住所
- 査証申請予定地
- 入国予定港
- 入国予定日
- 直近の出入国日
- 来日回数
- 日本語能力
申請人の両親が準備する書類
両親は申請人以上に重要な審査対象
申請人(中学生)の両親に関する書類及び情報も求められます。申請人以上に申請人の両親についても入管庁にとっては重要な審査対象となります。
※すべての書類に日本語訳が必要です。
絶対にやってはいけないこと
ご両親の中には審査を有利に進めようとするために、審査前に友人等に頼んで、自身の銀行口座に多額の金を振り込んでもらい、審査後に友人等にお金を返還するということをしようとする方がおられますが、審査に有利に働くどころか、審査結果が高確率で不許可になる原因にしかなりませんので、絶対にやめてください。
書類が揃っても許可とは限らない
申請書類をすべて揃えることができた = 許可 ということにはなりません。総合的な審査が行われます。
資格外活動許可(アルバイト)
「家族滞在ビザ」や「留学ビザ」で日本に住んでいる人は、日本国内で働いて収入を得ることはできません。ただし、出入国在留管理局から許可を得た場合、決められた時間内であればアルバイトをすることができます。
資格外活動許可が必須
アルバイトをするには「資格外活動許可申請」を行い、「資格外活動許可」を得なければなりません。
- 「資格外活動許可」を取得すると週28時間以内であれば働くことができます
- 留学生の場合は、夏季、冬季、学年末の期間中は1日につき8時間まで働くことができます
- 家族滞在の方は時期に関係なく週28時間以内の就労しか認められていません
労働時間の上限
| 在留資格 | 通常期間 | 長期休暇期間 |
|---|---|---|
| 留学 | 週28時間以内 | 1日8時間以内(夏季・冬季・学年末) |
| 家族滞在 | 週28時間以内 | 週28時間以内(時期に関係なく) |
アルバイトをする場合の注意点
1. 風俗営業や風俗営業所での就労は禁止
「資格外活動許可」を取得していても、風俗営業や風俗営業をしている営業所で働くことはできません。
- 風俗営業の職種の例:キャバクラでの接客、パチンコ屋の店員など
- 風俗営業の営業所の職種の例:キャバクラ店での皿洗いや清掃業務
※ 風俗営業の営業所であれば、接客以外の仕事(皿洗い、清掃)もすべて禁止です
2. 休学中はアルバイト不可
「資格外活動許可」を取得していても、休学中はアルバイトをすることはできません。
3. 上限を超えて働くとビザ更新不可
「資格外活動許可」の上限を超えて働いていた場合はビザの更新ができなくなります。
- 出入国在留管理局からビザの更新の際に納税証明書を提出するように言われる場合がほとんどですので、上限を超えて就労しているとそれが判明してしまいます
- もし、上限を超えて働いていたことが判明すると、ビザの更新が不許可になる可能性が高くなります
4. 無許可就労は最高200万円の罰金
「資格外活動許可」を取得していないのに働いた場合は、最高200万円の罰金が科されることになります。
卒業後の進路とビザ変更
留学生が大学や専門学校を卒業した後、どのような進路を選ぶかによって、必要な在留資格が異なります。
1. 日本企業に就職する場合
就労ビザへの変更が必要
外国人留学生が民間企業に就職する場合、その多くは、在留資格「技術・人文知識・国際業務」への変更が必要です。
専攻(電気工学)と職種(家電メーカー)に関連性があるため、許可される可能性が高いです。
専攻(アニメーション)と職種(ゲーム会社)に関連性があるため、許可される可能性が高いです。
専攻(法学)と職種(法律事務所)に関連性があるため、許可される可能性が高いです。
専攻(日本語)と職種(翻訳業務)に関連性があるため、許可される可能性が高いです。
専攻と職種の関連性が必須
留学生に対する就労ビザは、基本的に大学や専門学校で学んだ知識や技術に関連する職種でなければ、認められませんので、その点でも注意が必要です。
2. 卒業前に入社することになった現役留学生
留学ビザのままフルタイム勤務は違法
留学生は、「資格外活動」の範囲内でだけ、収入を得て働くことが認められています。企業が留学生を新入社員として採用する場合は、そのほとんどがフルタイム勤務での採用でしょう。つまり、週28時間の上限を超えて働くため、留学ビザのままでは違法となってしまいます。
- 留学ビザから別の就労ビザへの変更手続きが必要
- 「今後、変更するつもりである」という予定があっても、留学ビザのままにしていてはいけません
- たとえ、他の新入社員と入社時期が異なることになっても、必ず在留資格を変更してから入社しなければなりません
3. 卒業後も就職活動を続ける場合
特定活動ビザ(就職活動)への変更が必要
大学や専門学校を卒業した時点で、留学ビザは効力を失います。もし、就職先が決まっていないために、そのままでは就労ビザを取れないときは、すみやかに、「特定活動ビザ(就職活動)」を取得する必要があります。
内定後、入社までの待機期間
もし、間もなく内定が出て就職先が決まっても、正式に入社するまでの間は就労ビザを取得することができません。内定から入社までに、数ヶ月の期間が空く場合も、特定活動ビザ(内定を得て入社まで待機する者)を取得する必要があります。
4. アルバイト先で正社員として雇用される場合
単純作業では就労ビザは認められない
そのアルバイトが、たとえばスーパーマーケットの品出し作業や清掃業務など、一種の単純作業(ルーチンワーク)に属する場合、たとえ正社員として雇用するとしても、原則として就労ビザの取得は認められません。
- 留学生を正社員として採用する場合、その留学生が大学や専門学校で学んだ専門的な知識や技術を活用できる職種に就かせなければなりません
- たとえ、正社員としての雇用を機に、職種を変更(配置転換)する予定があるとしても、出入国在留管理局によって、留学生の専攻分野と就職先の業務内容の整合性とが、厳しく審査されます
中退した場合の対応
大学や専門学校を退学した時点で、留学ビザは失効してしまいます。
中退すると留学ビザは失効
もし、アルバイトをしていた場合、その「資格外活動」は、留学ビザが前提で許可されていたわけですから、そのままアルバイトを続けることも違法となります。
中退後の選択肢
就職する
日本企業に就職が決まれば、就労ビザによって引き続き日本での滞在が認められるでしょう。
※ 本国で大学等を卒業している場合
日本人と結婚する
日本人と結婚すれば、「日本人の配偶者等」の在留資格で日本に滞在できます。
帰国する
別の在留資格を得ない限り、母国へ帰らなければなりません。
中退後の就職活動は難航する可能性
日本に留学してきたにもかかわらず、日本の大学を卒業しておらず、特別な資格や免許も取得していない元留学生を採用する日本企業は少なく、就職活動は難航するかもしれません。
- そもそも、留学生でなくなれば日本に居続けることを正当化できなくなります
- オーバーステイ(不法残留罪)で処罰されるかもしれません
- 大学などを辞めた後にどうするのか、あらかじめ自分の身の振り方を決めてから、退学するように気をつけてください
偽装留学の問題
最近、「偽装結婚」以上に「偽装留学」が問題となっており、入管庁も留学に関する在留資格申請に対して厳しく審査を実施しております。
偽装留学とは
「偽装留学」という言葉は、あまり馴染みが無いかもしれませんが、偽装留学の定義を分かり易く表現すると、本来は留学を目的とした来日であるはずなのに、学業はそっちのけで、仕事ばかりしている在留状況のことを言います。
偽装留学の実態
一般的に日本語学校の学生や大学生等は「資格外活動許可」を取得することによって、週28時間以内であればアルバイト等での就労をすることが可能となります。
しかし、「偽装留学」状態の外国人はフルタイム以上の時間の就労をし、学校にはほとんど行っていないという現状があります。
このような在留状況であれば、在留資格の更新はできなくなります。
彼らもそのことは知っており、在留期間満了後は不法滞在者となるケースも多いです。
被害者としての留学生
悪質な留学斡旋ブローカーの被害
留学生の中には「偽装留学」するつもりで来日したのではなく、本国で悪質な留学斡旋ブローカーから多額の借金を背負わされる形で騙されて来日し、不法就労・不法滞在する以外の選択肢が無い状況の方も存在しているようです。
よくある質問(Q&A)
留学生の場合は、夏季、冬季、学年末の期間中は1日につき8時間まで働くことができます。
ただし、風俗営業や風俗営業をしている営業所で働くことはできません。
また、在留資格の更新が不許可になったり、在留資格が取り消される可能性もあります。
出入国在留管理局からビザの更新の際に納税証明書を提出するように言われる場合がほとんどですので、上限を超えて就労しているとそれが判明してしまいます。
もし、上限を超えて働いていたことが判明すると、ビザの更新が不許可になる可能性が高くなります。
ただし、留学生に対する就労ビザは、基本的に大学や専門学校で学んだ知識や技術に関連する職種でなければ、認められません。
専攻と職種のマッチングが必須です。
この特定活動ビザで、引き続き日本で就職活動を続けることができます。
もし、アルバイトをしていた場合、その「資格外活動」は、留学ビザが前提で許可されていたわけですから、そのままアルバイトを続けることも違法となります。
中退後の選択肢:
1. 日本企業に就職する(就労ビザを取得)
2. 日本人と結婚する(日本人の配偶者等ビザを取得)
3. 帰国する
別の在留資格を得ない限り、母国へ帰らなければなりません。
留学生を正社員として採用する場合、その留学生が大学や専門学校で学んだ専門的な知識や技術を活用できる職種に就かせなければなりません。
ただし、中学生の在留資格「留学」の申請は、大学生や日本語学校生のための在留資格を取得するよりも難易度も高く、求められる書類の数も膨大です。
申請人(中学生)本人の書類だけでなく、受け入れ中学校の書類、両親の書類(両親は申請人以上に重要な審査対象)など、多くの書類が必要になります。
まとめ:留学ビザの重要ポイント
- 在留資格「留学」は2014年1月から中学生・小学生も対象
- 中学生の留学ビザ申請は難易度が高く、書類も膨大
- アルバイトには資格外活動許可が必須(週28時間以内)
- 留学生は長期休暇中は1日8時間まで就労可能
- 風俗営業・風俗営業所での就労は禁止
- 上限を超えた就労はビザ更新不可
- 無許可就労は最高200万円の罰金
- 卒業後の就職は「技術・人文知識・国際業務」ビザへ変更
- 専攻と職種のマッチングが必須
- 就職未定の場合は特定活動ビザ(就職活動)へ変更
- 中退すると留学ビザは失効
- 偽装留学は厳しく審査される
専門家へのご相談をおすすめします
留学ビザの申請、特に中学生の留学ビザ申請は、非常に複雑で書類も膨大です。また、卒業後の就労ビザへの変更も、専攻と職種のマッチングが厳しく審査されます。
特に以下のような場合は、国際業務専門の行政書士にご相談されることをおすすめします:
- 中学生の留学ビザを申請したい場合
- 卒業後の就職で専攻と職種のマッチングに不安がある場合
- 資格外活動許可の上限を超えて働いてしまった場合
- 過去に不許可になったことがある場合
留学ビザは日本での学びと将来のキャリアの第一歩です。適切な手続きで、安心して留学生活を送りましょう。
記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/permanent/
広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/work/
広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/businessmanagement/
広島帰化申請代行センター
https://hiroshima-visa.link/naturalization/
記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁
2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所 「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし年間500件以上の相談に対応
講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師
運営HP
広島外国人ビザ相談センター https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター https://hiroshima-visa.link/permanent/
広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター https://eightlinks.link/work/
広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター https://hiroshima-visa.link/businessmanagement/
広島帰化申請代行センター https://hiroshima-visa.link/naturalization/

