技能実習生受入企業必読!第1号から第3号までの手続き・期間・技能検定・特定技能への移行

この記事で分かること

技能実習制度は、第1号(1年目:技能習得)→第2号(2〜3年目:技能習熟)→第3号(4〜5年目:技能熟達)の3段階で構成されます。第1号は入国後2ヶ月の座学講習+実習、第2号は基礎級合格が条件、第3号は3級合格+優良認定+1ヶ月以上の一時帰国が必要です。申請から入国まで最短6ヶ月、各段階で技能実習計画の認定と在留資格変更が必要です。

この記事では、技能実習制度の全体像、第1号・第2号・第3号それぞれの要件、申請の流れ、技能検定試験、特定技能への移行まで、技能実習に関するすべての重要情報を詳しく解説します。

技能実習制度の全体像

技能実習制度は、外国人が日本で技能を習得・習熟・熟達させるための制度です。第1号、第2号、第3号の3段階で構成されています。

段階 期間 活動内容 主な要件
第1号技能実習 1年目 技能等の習得活動 入国後講習(2ヶ月)+実習
第2号技能実習 2〜3年目 技能等の習熟活動 基礎級の技能検定試験等に合格
第3号技能実習 4〜5年目 技能等の熟達活動 3級合格+優良認定+1ヶ月以上の一時帰国

技能実習制度の目的

技能実習制度は、日本で開発され培われた技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としています。

第1号技能実習(1年目)

「第1号技能実習」は技能等の習得活動であり、入国後講習と実習から成り立っています。

第1号技能実習の特徴

📚入国後講習(2ヶ月)

座学で行われ、監理団体においては2ヶ月間実施されます。

  • ※この間は雇用契約が成立していません

🌏入国前講習(2ヶ月以上)

原則的には2ヶ月以上行われます。

  • 中国:2ヶ月程度
  • ベトナム:4〜6ヶ月程度

💼実習(講習終了後)

実習実施者において実施され、雇用契約が成立します。

  • ※雇用契約成立後は監理団体による訪問監査がスタート

第1号技能実習開始までの流れ(団体監理型)

1 監理団体の許可申請

実習監理を行う上で、監理団体としての許可を得ている必要があります。

申請先:外国人技能実習機構

2 許可証の交付

交付された許可証は監理事業を行う事業所に備え付けるとともに、関係者から請求があったときには提示義務があります。

3 技能実習計画の認定申請

実習実施者が監理団体の指導を受けながら実習生ごとに技能実習計画を作成し、計画の認定申請を行います。

※原則として、技能実習開始予定日の4ヶ月前までに申請が必要

申請先:外国人技能実習機構の各支部

4 技能実習計画の審査・認定

外国人技能実習機構による審査が行われます。

5 認定通知書の交付

技能実習計画が認定されると、認定通知書が交付されます。

6 在留資格認定証明書の交付申請

技能実習計画が認定された後は、監理組合が技能実習生の代理人として、入国管理局に対し「技能実習計画認定通知書」及び「認定申請書の写し」を添付して、「技能実習1号ロ」の在留資格認定証明書申請を行います。

7 在留資格認定証明書の交付

出入国管理局から「在留資格認定証明書」の交付を受けた監理団体は、技能実習生に「在留資格認定証明書」を送付します。

※原則として「在留資格認定証明書」の有効期限は3ヶ月

8 技能実習1号ロの在留資格により入国

「在留資格認定証明書」により入国することが可能となります。

受け入れには最短でも約6ヶ月

技能実習候補者の人選、技能実習機構への技能実習計画の認定申請、出入国在留管理局への在留資格認定証明書交付申請と実習生が入国するまでには様々な手続きをクリアする必要がありますので、受け入れには最短でも約6ヶ月くらいはかかると思っていただいたほうが賢明です。

第2号技能実習(2〜3年目)

第2号技能実習は、技能等の習熟活動であり、実習で成り立ちます。

在留資格変更許可が必要

原則として、技能実習生の在留資格「技能実習1号」を「技能実習2号」にするために在留資格変更許可を受ける必要があります。

  • ※在留資格「技能実習1号」から「技能実習2号」の在留資格変更許可申請を行うには、事前に外国人技能実習機構に技能実習計画を提出し、認定を受ける必要があります

在留資格変更許可を受けるための要件

📋①対象職種

対象職種に該当するのは公的な技能評価制度が整備されている職種

  • ※職種によっては、技能実習2号での実習が認められない職種あります
  • 例:倉庫内作業等

📝②対象者

対象者に該当するのは基礎級の技能検定試験等に合格した者

第2号技能実習開始までの流れ

1 監理団体の許可申請

実習監理を行う上で、監理団体としての許可を得ている必要があります。

※すでに許可を受けている場合は、この手続きは不要です

2 許可証の交付

※すでに許可を受けている場合は、この手続きは不要です

3 受検

第2号実習を行うためには、第1号実習で設定した目標(基礎級の技能検定等の合格)の達成が必要です。

4 試験結果の通知

技能実習生は試験結果を実習実施者に伝達する必要があります。

5 技能実習計画の認定申請

認定申請は原則として実習開始予定日の3ヶ月前までに行わなければなりません

認定申請は外国人技能実習機構の各支部に対して行います

6 技能実習計画の審査・認定

外国人技能実習機構による審査が行われます。

7 認定通知書の交付

技能実習計画が認定されると、認定通知書が交付されます。

8 在留資格変更許可申請

技能実習生は引き続き日本に在留をして第2号実習を行うためには、技能実習生の在留資格を「技能実習1号ロ」から「技能実習2号ロ」に変更することが必要となります。

地方出入国在留管理局に対して「在留資格変更許可申請」が必要

9 在留資格変更許可が完了

出入国在留管理局から在留資格の変更が許可された後に、第2号技能実習生として引き続き在留し、技能実習を行うことが可能となります。

第3号技能実習(4〜5年目)

第3号技能実習は、技能等の熟達活動であり、実習から成り立っています。

在留資格変更許可または上陸許可が必要

在留資格「技能実習2号」から「技能実習3号」への「在留資格変更許可」を受けるか、「技能実習3号」に基づく上陸許可を受ける必要があります。

  • ※技能実習3号の実習先は2号の実習先と異なっていても問題ありません

在留資格変更許可または上陸許可を受けるための要件

📋①対象職種

対象職種は第2号技能実習の職種に限られます

📝②対象者

対象者として3級の技能検定等の合格者に限られます

③監理団体及び実習実施者

監理団体及び実習実施者として、優良であることが認められるものに限られます

第3号技能実習開始までの流れ

1 一般監理事業の許可

監理団体が一般監理事業の許可を得ている必要があります。

※監理組合が、特定監理事業の許可を受けている場合は、事業区分の変更の許可を受けなければなりません

※既に一般監理事業の許可を受けている場合には、この手続きは不要です

2 許可証の交付

一般監理事業の許可証が交付されます。

3 受検

第3号技能実習を行うためには、第2号実習で設定した目標(3級、随時3級、専門級等の技能検定等の合格)の達成が必要となります。

※再受験は1回に限り認められます

4 試験結果の通知

技能実習生は実習実施者に試験結果を通知しなければなりません。

5 技能実習計画の認定申請

原則として、開始予定日の4ヶ月前までに申請を行うことが必要です。

申請は外国人技能実習機構の各支部に対して行います

6 技能実習計画の審査・認定

外国人技能実習機構による審査が行われます。

7 認定通知書の交付

技能実習計画が認定されると、認定通知書が交付されます。

8 一旦帰国

第2号実習終了後、第3号技能実習を開始するまでの間に、技能実習生は1ヶ月以上の一時帰国をする必要があります。

9 在留資格変更許可申請

第3号技能実習の技能実習計画の認定通知書及び認定申請書の写しを添付し、入国管理局に「技能実習2号ロ」から「技能実習3号ロ」への在留資格変更許可申請を行う必要があります。

10 在留資格変更許可

入国管理局から在留資格変更の許可が出たら、第3号技能実習生として引き続き日本に在留することが可能となります。

第3号技能実習が終了するまでに、第3号技能実習で設定した目標(2級の技能検定等の合格)の達成をしなければなりません

11 受験

2級の技能検定等を受験します。

技能検定試験の概要

技能実習制度では、各段階で技能検定試験等の合格が必要です。

段階 必要な試験 合格基準
第1号→第2号 基礎級の技能検定試験等 第2号に移行するために必須
第2号→第3号 3級、随時3級、専門級等の技能検定試験等 第3号に移行するために必須
※再受験は1回に限り認められる
第3号終了時 2級の技能検定試験等 第3号で設定した目標として達成が必要

特定技能への移行

2019年4月からスタートした在留資格「特定技能」の制度によって、技能実習を優良に修了した技能実習生が、特定技能へ移行できるようになりました。

技能実習から特定技能への移行条件

  • 2年10ヶ月以上技能実習を行い、優良に技能実習を修了した技能実習生
  • 特定技能が対象としている職種に従事していた場合
  • 技能実習終了後に本邦において、就労できることとなりました

特定技能とは

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れる制度です。

  • 特定技能1号:最長5年
  • 特定技能2号:更新可能(実質的に永住可能)

よくある質問(Q&A)

技能実習制度とは何ですか?
技能実習制度は、外国人が日本で技能を習得・習熟・熟達させるための制度です。

第1号(1年目:技能習得)→第2号(2〜3年目:技能習熟)→第3号(4〜5年目:技能熟達)の3段階で構成されています。

目的は、日本で開発され培われた技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することです。
第1号技能実習の特徴は何ですか?
第1号技能実習は技能等の習得活動であり、以下の特徴があります:

1. 入国後講習(2ヶ月):
座学で行われ、この間は雇用契約が成立していません

2. 入国前講習(2ヶ月以上):
原則的には2ヶ月以上行われます(中国:2ヶ月程度、ベトナム:4〜6ヶ月程度)

3. 実習(講習終了後):
実習実施者において実施され、雇用契約が成立します
技能実習生の受け入れにはどのくらい時間がかかりますか?
技能実習候補者の人選、技能実習機構への技能実習計画の認定申請、出入国在留管理局への在留資格認定証明書交付申請と実習生が入国するまでには様々な手続きをクリアする必要がありますので、受け入れには最短でも約6ヶ月くらいはかかると思っていただいたほうが賢明です。
第2号技能実習に移行するにはどうすればいいですか?
第2号技能実習に移行するには、以下の要件を満たす必要があります:

1. 対象職種:
公的な技能評価制度が整備されている職種であること
(※職種によっては、技能実習2号での実習が認められない職種あり。例:倉庫内作業等)

2. 対象者:
基礎級の技能検定試験等に合格した者

3. 手続き:
在留資格「技能実習1号」を「技能実習2号」にするために在留資格変更許可を受ける
第3号技能実習の特徴は何ですか?
第3号技能実習は技能等の熟達活動であり、以下の特徴があります:

要件:
①対象職種:第2号技能実習の職種に限られる
②対象者:3級の技能検定等の合格者に限られる
③監理団体及び実習実施者:優良であることが認められるものに限られる

一時帰国:
第2号実習終了後、第3号技能実習を開始するまでの間に、技能実習生は1ヶ月以上の一時帰国をする必要があります

※技能実習3号の実習先は2号の実習先と異なっていても問題ありません
技能検定試験はいつ受けますか?
技能実習制度では、各段階で技能検定試験等の合格が必要です:

第1号→第2号:
基礎級の技能検定試験等に合格(第2号に移行するために必須)

第2号→第3号:
3級、随時3級、専門級等の技能検定試験等に合格(第3号に移行するために必須)
※再受験は1回に限り認められる

第3号終了時:
2級の技能検定試験等(第3号で設定した目標として達成が必要)
技能実習から特定技能に移行できますか?
はい、2019年4月からスタートした在留資格「特定技能」の制度によって、技能実習を優良に修了した技能実習生が、特定技能へ移行できるようになりました。

移行条件:
・2年10ヶ月以上技能実習を行い、優良に技能実習を修了した技能実習生
・特定技能が対象としている職種に従事していた場合
・技能実習終了後に本邦において、就労できる
第3号技能実習で一時帰国は必須ですか?
はい、第2号実習終了後、第3号技能実習を開始するまでの間に、技能実習生は1ヶ月以上の一時帰国をする必要があります。

これは第3号技能実習の要件の一つであり、必須です。
技能実習計画の認定申請はいつまでに行う必要がありますか?
技能実習計画の認定申請の期限は、各段階で異なります:

第1号技能実習:
原則として、技能実習開始予定日の4ヶ月前までに申請が必要

第2号技能実習:
原則として実習開始予定日の3ヶ月前までに行わなければなりません

第3号技能実習:
原則として、開始予定日の4ヶ月前までに申請を行うことが必要

まとめ:技能実習制度の重要ポイント

  • 技能実習制度は第1号(1年目)→第2号(2〜3年目)→第3号(4〜5年目)の3段階
  • 第1号:入国後講習(2ヶ月)+実習、受け入れには最短でも約6ヶ月
  • 第2号:基礎級の技能検定試験等に合格が条件、在留資格変更許可が必要
  • 第3号:3級合格+優良認定+1ヶ月以上の一時帰国が必要
  • 技能実習計画の認定申請:第1号・第3号は4ヶ月前、第2号は3ヶ月前まで
  • 各段階で外国人技能実習機構への技能実習計画の認定と在留資格変更が必要
  • 技能検定試験:第1号→第2号は基礎級、第2号→第3号は3級、第3号終了時は2級
  • 2年10ヶ月以上優良に修了した技能実習生は特定技能へ移行可能

専門家へのご相談をおすすめします

技能実習制度は、外国人技能実習機構への技能実習計画の認定申請、出入国在留管理局への在留資格認定証明書交付申請など、様々な手続きが必要で、非常に複雑です。

特に以下のような場合は、国際業務専門の行政書士にご相談されることをおすすめします:

  • 初めて技能実習生を受け入れる場合
  • 監理団体の許可申請を行う場合
  • 技能実習計画の認定申請に不安がある場合
  • 第2号、第3号への移行手続きが必要な場合
  • 過去に不許可になったことがある場合

適切な手続きで、スムーズな技能実習生の受け入れを実現しましょう!

記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁

2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応

講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師

詳しいプロフィールを見る

運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター

https://hiroshima-visa.link/permanent/
広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター

https://eightlinks.link/work/
広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター

https://hiroshima-visa.link/businessmanagement/
広島帰化申請代行センター

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蜂須賀 昭仁

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外国人の在留資格申請を専門分野とし年間500件以上の相談に対応

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