特定活動ビザとは?留学生・アマチュア選手など対象ケースを完全解説

この記事でわかること

  • 特定活動ビザとは何か、どんな外国人が対象になるか
  • 就職活動中の留学生・アマチュアスポーツ選手など、代表的なケース一覧
  • 在留期間(最短3か月〜最長5年)と活動制限の基本
  • 「既存のビザに当てはまらない」場合の考え方と相談の流れ

就労ビザにも留学ビザにも当てはまらない——そんな状況で「日本に滞在できないのでは?」と不安を感じている方に向けて、この記事では特定活動ビザ(在留資格「特定活動」)の概要と代表的なケースをわかりやすく解説します。

結論から言えば、日本にとって受け入れるメリットがあると認められる外国人には、既存のビザ分類に当てはまらなくても、特定活動ビザが発給される可能性があります。まずは自分のケースが該当するか確認してみましょう。

手続きの詳細や個別相談は、ビザ相談窓口でお気軽にご確認ください。

特定活動ビザとは?基本を3分で理解する

在留資格「特定活動」は、出入国在留管理庁(入管)が定める既存の就労・留学・家族滞在などのカテゴリに当てはまらない外国人に対して、個別の事情を考慮して在留を認めるための在留資格です。

種類は現時点で告示上は1号〜50号まで設けられていますが、一部が削除・統合されており、実質的には47種類前後が運用されています(法定特定活動を含めると数え方が異なる場合があります)。さらに「告示外」として個別事情により許可されるケースも存在します。一口に「特定活動」と言っても対象となる活動は非常に幅広く、法改正や告示改正により今後も変動する可能性があります。最新の種類・要件は必ず出入国在留管理庁の公式ページでご確認ください。

🗓️在留期間

在留期間の区分は3か月・6か月・1年・3年・5年、および法務大臣が個別に指定する期間(5年超えない範囲)の6種類です。許可の種類・個人の事情によって異なります。

💼就労の可否

特定活動の種類によって就労可・就労不可が異なります。就職内定者の待機期間など就労が認められるケースもあれば、観光・療養目的のように就労が一切認められないケースもあります。

📋許可の種類

特定活動は大きく3種類に分かれます。①入管法で定められた「法定特定活動」、②法務大臣の告示で指定された「告示特定活動」、③個別事情を審査して許可される「告示外特定活動」です。

特定活動ビザが発給されない例

  • 収入も職も学業もなく、いわゆる”ニート”状態で長期滞在を希望する場合
  • 日本への滞在・活動に合理的な理由や社会的メリットが認められない場合
  • 虚偽の申請内容や、過去に在留資格違反のある場合

対象となる主なケース一覧

特定活動ビザは大きく「就労・学業系」と「人道・個人事情系」に分けて整理すると理解しやすくなります。まず自分がどのカテゴリに近いかを確認しましょう。

カテゴリ 対象となる主なケース 就労 在留期間(目安)
就職活動中の留学生 大学・大学院卒業後、就職活動・起業準備中 一定条件で可 最長1年(6か月+更新1回限り)※別枠のJ-Findは最長2年
就職内定者の待機 内定〜入社までのつなぎ期間 不可 入社までの期間
大学知識活用人材 日本の大学・大学院卒+日本語能力N1取得者 可(幅広い業種) 最大5年
インターンシップ 海外大学在籍中の企業実習・サマージョブ・国際交流講義 実習の範囲内 期間による
アマチュアスポーツ選手 長期合宿・スポーツ普及活動(特定活動6号) 不可 活動期間による
スキーインストラクター 既存就労ビザに該当しない外国人インストラクター 可(条件付) シーズン単位
外国人家事使用人 外国籍外交官・経営管理ビザ取得者に雇用されたメイド等 雇用先のみ可 雇用期間による
特定研究・情報処理 法務大臣が指定した機関での研究・情報処理活動 可(指定機関内) 最大5年
医療目的 日本での治療・療養および付き添い者 不可 治療期間による
長期観光・保養 就労・留学に該当しない長期滞在者 不可 最大1年
難民申請中 難民認定申請中に与えられる暫定的在留 条件付で可 申請審査中の期間

上記はあくまで代表例です

特定活動は告示で定められたもの以外にも、個別の事情に応じて許可される「告示外特定活動」があります。「自分のケースは上の表にない」という方も、ぜひ一度ご相談ください。最新の運用状況は出入国在留管理庁でもご確認いただけます。

就労・学業系の特定活動ビザ:詳細解説

就職活動や研究、インターンシップなど、学業・キャリアに関連するケースは特定活動ビザの中でも利用頻度が高い類型です。以下でそれぞれの要点を確認しましょう。

① 就職活動・起業準備中の留学生

大学・大学院を卒業した留学生は、卒業と同時に「留学」の在留資格が失効します。就職先が決まっていない段階では「就労ビザ」も申請できないため、卒業後の就職活動・起業準備を継続するための特定活動ビザが設けられています。

日本の大学・大学院・短期大学・専門学校等を卒業(見込み含む)していること
日本国内で就職活動を在学中から継続して行っていること(在学中の就活実績証明が必要)
指導教員や学校の推薦状などを用意できること
在留中の生活を維持できる経済的な裏付けがあること(預金残高証明等)
※専門学校卒の場合は、専門学校で学んだ内容が「技術・人文知識・国際業務」等の就労系在留資格に関連していることが条件

在留期限に注意

この特定活動(継続就職活動)の在留期間は6か月で、更新は1回のみ(合計最長1年)です。さらなる延長は原則認められません。ただし、地方公共団体が実施する就職支援事業(既卒留学生向け)の対象となる場合は、卒業後2年目にも同様の特定活動に変更でき、最長2年間の滞在が可能な場合があります。

なお、2023年4月からは「J-Find(特定活動・未来創造人材)」という別枠も新設されており、就職活動・起業準備のために最長2年間の在留が認められます(申請条件が異なります)。いずれも期限内に就職先が決まらない場合は更新が認められないため、早めに専門家へ相談することを推奨します。

② 大学知識・日本語能力活用人材(46号・47号)

日本の大学または大学院を卒業し、かつ高い日本語能力(日本語能力試験N1等)を持つ外国人が、その知識・語学力を活かした業務に就く場合に認められる特定活動です。既存の「技術・人文知識・国際業務」ビザよりも対象業種が広く、比較的柔軟に認められる傾向があります。

適用条件(原則)

  • 日本の4年制大学または大学院を卒業していること(短期大学・専門学校は対象外)
  • 日本語能力試験N1(1級)相当を取得していること
  • 大学での専攻や日本語能力を活用した業務に従事すること
  • 扶養する家族(配偶者・子)も同様に特定活動ビザが付与される

③ インターンシップ・サマージョブ(海外大学生)

海外の大学に在籍する学生が、日本企業での業務実習(インターンシップ・サマージョブ)や、学校での国際文化交流目的の講義のために来日する場合に認められます。外国の大学に在籍していても対象となる点が特徴です。

④ アマチュアスポーツ選手(6号)

プロスポーツ選手には「興行」ビザが発給されますが、アマチュア選手は対象外です。一方、長期合宿やスポーツ普及活動のために相当期間の滞在が必要な場合は、特定活動(6号)によって在留が認められます。報酬を得る活動には制限があるため注意が必要です。

人道・個人事情系の特定活動ビザ

仕事や学業とは無関係な、個人的・人道的な事情で日本に滞在する必要がある外国人にも、特定活動ビザが発給されるケースがあります。

🏥医療目的での来日

日本の高水準な医療を求めて治療・療養のために来日する外国人患者、および母国から付き添う家族も対象となります。治療期間中の在留が認められます。

🌿長期観光・保養

就労にも留学にも該当しない目的で、1年以内の長期滞在を特別に認められた外国人が対象です。就労は一切認められません。

🏠外国人家事使用人

外国籍の外交官・経営管理ビザ取得者等が私的に雇用する家事使用人(メイド等)が対象。1名まで認められます。日本人・日本企業による雇用は合法的にできません。

🔬特定研究・情報処理

法務大臣が指定した国・民間機関での特定研究活動・特定情報処理活動が対象。配偶者・子どもにも特定活動ビザが付与される優遇措置があります。

🏂スキーインストラクター

既存の就労ビザに当てはまらない外国人スキーインストラクターに、条件付きで特定活動ビザが発給される場合があります。シーズン単位での在留が一般的です。

📋難民申請中

難民認定申請中に、審査が完了するまでの間、暫定的に与えられる在留資格です。一定条件を満たすと就労が認められる場合もあります。

注意点・よくある落とし穴

1 「特定活動」はあくまで例外的な在留資格

既存のビザカテゴリに当てはまらない場合の受け皿です。まず就労ビザ・家族ビザ・留学ビザ等の適否を確認してから検討することが原則です。

2 種類によって「就労できる/できない」が大きく異なる

特定活動ビザだからといって自由に働けるわけではありません。在留カードの「就労制限の有無」欄や「指定書」の内容を必ず確認してください。無許可での就労は在留資格取り消しの対象になります。

3 「告示外」のケースは審査が個別・慎重

告示に定めのない「告示外特定活動」は、入管が個別に必要性・妥当性を審査します。申請書類の組み立てや理由書の内容が許否を左右するため、専門家によるサポートが有効です。

4 制度・運用は変更される可能性がある

特定活動の号数や要件は追加・変更されることがあります。申請前には必ず出入国在留管理庁の公式情報で最新の運用を確認してください。

資格外活動・アルバイトには別途許可が必要

特定活動ビザの在留中にアルバイト等を行う場合は、原則として「資格外活動許可」を別途取得する必要があります。許可なく就労した場合は不法就労となり、在留資格の取り消しや退去強制処分の対象になる可能性があります。詳しくはその他のビザ・資格外活動許可のページもご参照ください。

よくある質問(FAQ)

特定活動ビザと就労ビザ、どちらを選べばいいですか?
まず就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)の要件を満たすかどうかを確認してください。要件を満たすなら就労ビザの申請が原則です。就労ビザの対象外になる事情がある場合に、特定活動が選択肢となります。迷う場合はビザ相談窓口でご相談ください。
留学ビザから特定活動ビザに切り替えるタイミングはいつですか?
在学中は留学ビザが有効ですが、卒業後は速やかに在留資格の変更手続きが必要です。卒業日を過ぎて無資格状態になると、オーバーステイとみなされるリスクがあります。卒業の2〜3か月前には手続きの準備を始めることをおすすめします。なお、変更申請を行い審査中であれば、在留期限到来後も特例期間(2か月間)はそれまでの在留資格で滞在を続けることができます。
特定活動ビザで家族を呼び寄せることはできますか?
特定活動の種類によっては、配偶者・子どもにも同様の特定活動ビザが付与される場合があります(特定研究活動、大学知識活用人材など)。ただし、すべてのケースで家族帯同が認められるわけではありません。個別にご確認ください。
特定活動ビザから永住申請はできますか?
特定活動の在留期間も、永住申請に必要な「引き続き10年以上在留」の計算に含まれる場合があります。ただし、就労が認められていない特定活動の期間は「就労年数」に算入されないため、永住要件の充足には注意が必要です。詳しくは永住ビザのページもご覧ください。
「自分のケースが該当するかわからない」という場合は?
特定活動ビザは対象ケースが非常に多岐にわたり、既存の号数に当てはまらないケースでも「告示外特定活動」として個別に許可が検討されます。諦める前に、専門の行政書士事務所へご相談ください。まずは無料相談窓口からお気軽にどうぞ。

まとめ・次にやること

特定活動ビザのポイントを整理します。

就労ビザ・留学ビザなど既存の在留資格に当てはまらない外国人のための「受け皿」が特定活動ビザ
告示で定められた約50種類のほか、個別事情で認められる「告示外」も存在する
在留期間は原則6か月〜最長5年。就労可否は種類によって異なる
就職活動中の留学生・アマチュアスポーツ選手・医療目的来日者など対象は多岐にわたる
就労する場合は必ず「指定書」の内容を確認し、必要に応じて資格外活動許可も取得する
制度・運用は変更される場合があるため、申請前に入管の最新情報を確認する

次にやること

「自分のケースが特定活動ビザに該当するか?」「どの書類を用意すればいいか?」など、個別の状況に応じた判断は複雑です。在留期限が迫っている方や、すでに他の事務所で断られた経験がある方も、まずは一度ご相談ください。

👉 ビザ相談窓口(無料相談)はこちら
👉 就労ビザへの切り替えを検討中の方は就労ビザのサポートページもご確認ください。

記事の監修者

Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁

2016年9月〜
VISA専門行政書士事務所
「Eight Links 行政書士事務所」を開業
専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし
年間500件以上の相談に対応

講師実績
広島県行政書士会国際業務協議会 担当講師
中華人民共和国遼寧省鉄嶺市(外国人会社設立・経営管理)についての講師

詳しいプロフィールを見る

運営HP
広島外国人ビザ相談センター
https://hiroshima-visa.link/
広島国際結婚&配偶者ビザ申請代行センター
https://eightlinks.link/marriage/
広島永住ビザ申請代行センター

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広島外国人雇用&就労ビザ申請代行センター

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広島外国人会社設立&経営管理ビザ申請代行センター

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広島帰化申請代行センター

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Eight Links 行政書士事務所 所長
蜂須賀 昭仁

2016年9月〜
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専門分野 外国人在留資格申請、帰化許可申請
外国人の在留資格申請を専門分野とし年間500件以上の相談に対応

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